ノンデスクワーク
汎用金属工作機械工(旋盤工、ボール盤工等)
別名・呼称: 旋盤工, ボール盤工, フライス盤工, 研削盤工, 仕上機械工
適性レーダーチャート
PC作業・身体負荷・顧客接触・正社員比率・報酬・専門性のバランス
・各軸は公的データに基づく相対スケール(外側ほど高い傾向)で描画しています。
・別の職種を選択すると、オレンジ色のポリゴンが重ねて表示され適性の差が一目でわかります。
レーダーチャート項目の詳細数値・全職種中順位
| 項目名 | この職種の値 | 518職種中の順位 |
|---|---|---|
| パソコン作業 | 2.19 / 5.0 | 518職種中 389位 |
| 体を動かす | 3.00 / 5.0 | 518職種中 77位 |
| 外部顧客との接触 | 2.42 / 5.0 | 518職種中 432位 |
| 正社員比率 | 75.8% | 518職種中 175位 |
| 報酬・収入スコア | 2.80 / 5.0 | 518職種中 222位 |
| 専門性 | 3.68 / 5.0 | 518職種中 190位 |
主な関連免許・資格
特級機械加工技能士1級機械加工技能士2級機械加工技能士3級機械加工技能士機械研削盤といし取替え・試運転業務特別教育
仕事の概要
旋盤やボール盤等、ハンドルやレバー等で操作する汎用工作機械での切削・研削等により、金属材料を規定の形状に加工する。
工作機械には昔ながらの「汎用工作機械」とコンピューターの数値制御(NC)により操作する「NC工作機械」がある。近年、加工精度のばらつきが少なく大量生産に適したNC工作機械が日本の工作機械生産額の9割程度を占めているが(*1)、プログラミング不要で小回りが利き、職人技による極めて繊細な仕上げも可能となる汎用工作機械は、特に小ロッの製品や試作品、特注品等の製作現場において依然強みを発揮している。
主な汎用工作機械として、材料を回転させて形状を削り出す旋盤、穴あけ加工を行うボール盤、平面・曲面加工を行うフライス盤がある。このほか、穴の大きさを加工する中ぐり盤、切削工具ではなく砥石車を用いる研削盤、歯車の歯を切り出す歯切り盤等、用途に応じたさまざまな種類が存在する。主に大企業の工場等で工作機械の分担が分かれている場合を除いては、一人で複数種の汎用工作機械を使いこなすことが多く、業務上の必要に応じ、汎用工作機械とNC工作機械の両方への対応が求められることもある。
作業の流れに関し、まず、社内の指示書やCADデータの発注図面等を確認し、必要な加工の種類、使用する工作機械や刃物、加工の順番等について頭の中でシミュレーションを行い、適切な段取りを組むことが重要である。この「段取りを組む」作業は一人で行うことが多いが、難度の高いものについて、社内で相談したりチームで検討することもある。
次に、工作機械に刃物と材料を固定し、切削速度や主軸回転数等を設定し、ハンドルやレバー等の操作によって実際の加工を進めていく。作業途中や作業後には、狙いどおりの寸法・精度が出ているかどうか測定する。その他、工作機械の手入れや清掃を行ったり、製品によっては、工具を用いた罫書 やポンチ打ち 、折曲げ加工、洗浄、研磨等の工程が入ることがある。
汎用工作機械工は日本のものづくりを支える高度な技術人材であり、自らの手で寸分の狂いもない製品を仕上げることに情熱や達成感を感じる人が多い。
*1 一般社団法人日本工作機械工業会(JMTBA)ホームページから
◇よく使う道具、機材、情報技術等
旋盤、ボール盤、フライス盤、その他の汎用工作機械、パソコン、タブレット、CADソフト、一般的な工具(レンチ、スパナ、ハンマー、ドライバー等)、測定具(ものさし、ノギス、マイクロメーター等)、研磨のための機械・道具(グラインダー、ベルトサンダー、紙やすり等)、プレス機、超音波洗浄機、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、耳栓、安全靴)
この職業に就くまで(働いている人の回答)
厚生労働省 job tag の調査データに基づき、実際に働いている就業者の回答割合を表示しています。
学歴
高卒未満
8.1%
高卒
53.2%
専門学校卒
11.3%
短大卒
0.0%
高専卒
1.6%
大卒
25.8%
修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む)
0.0%
博士課程卒
0.0%
わからない
16.1%
入職前の訓練期間(学歴を除く)
この職業で働いている人が必要と考える、入職前の訓練等の期間(学歴を除く)
特に必要ない:38.7%
特に必要ない
38.7%
1ヶ月以下
9.7%
1ヶ月超~6ヶ月以下
14.5%
6ヶ月超~1年以下
1.6%
1年超~2年以下
12.9%
2年超~3年以下
1.6%
3年超~5年以下
4.8%
5年超~10年以下
0.0%
10年超
1.6%
わからない
14.5%
入職前の実務経験
この職業で働いている人が必要と考える、入職前の実務経験の期間
特に必要ない:48.4%
特に必要ない
48.4%
1ヶ月以下
1.6%
1ヶ月超~6ヶ月以下
9.7%
6ヶ月超~1年以下
8.1%
1年超~2年以下
8.1%
2年超~3年以下
1.6%
3年超~5年以下
3.2%
5年超~10年以下
1.6%
10年超
0.0%
わからない
17.7%
入職後に一人前になるまでの期間
この職業に就いた後、周囲から特別なサポートが無くても一般的な就業者と同じように働けるようになるまでの期間
必要でない(未経験でもすぐに即戦力):8.1%/1年超:43.5%
必要でない(未経験でも即戦力となる)
8.1%
1ヶ月以下
3.2%
1ヶ月超~6ヶ月以下
16.1%
6ヶ月超~1年以下
16.1%
1年超~2年以下
12.9%
2年超~3年以下
8.1%
3年超~5年以下
12.9%
5年超~10年以下
4.8%
10年超
4.8%
わからない
12.9%
この職業に就くには(就業ルート)
入職にあたって必須となる学歴や資格はない。工業系の高校卒業者が多く、大卒の場合は工学部等、理系学部の出身者が大半である。新卒と中途採用の割合は事業所による。
入職後、一部の大企業においては、企業内訓練校で座学と実技を組み合わせたOff-JTの研修機会が設けられることもあるが、そうではない大多数の事業所においては、実際の製品を扱いながら指導役からマンツーマンの指導を受けるOJTにより知識・技術を身に付ける。一つの工作機械に習熟するまでに数か月から数年かかると言われる。その後も、扱える工作機械の種類を増やしたり技術を深めていくことで、汎用工作機械工としての実力を高めていく。事業所の規模によっては、一定の実力や経験を認められた者がグループリーダーとしてグループ内への指示・とりまとめや他部署との調整等を担い、その後マネジメントへ進むキャリアパスもある。
関連資格としては、厚生労働省が定める技能検定の「機械加工技能士」がある。試験は汎用工作機械(及びNC工作機械)の種類及び級により区分されている。先述のとおり必須の資格ではないが、自らの技能程度を示す証しであり、社内規定による資格手当が支給されたり転職において有利に働くことがある。なお、研削盤を扱う場合は、労働安全衛生法に基づき機械研削盤といし取替え・試運転業務特別教育を受ける必要がある。
向いているのは、手先が器用でものづくりが好き、集中して根気よく作業に取り組めるいわゆる職人気質な人である。また、平面・立体の図形を容易に理解しイメージできる空間認識能力や、適切な作業段取りを組み上げる能力も必須である。
労働条件・職場環境の特徴
勤務先は全国各地の機械メーカー、機械部品メーカー等の工場であり、大企業から個人経営の町工場まで規模はさまざまである。一部、空調環境のない工場においては暑さ寒さに悩まされることもある。汎用工作機械での作業中は常に立ち仕事である。
加工部が覆われていることが多いNC工作機械に対し、目の前で刃物や主軸が回転する汎用工作機械の取扱いはわずかな油断が大怪我につながるため、作業中の安全には特に注意を要する。ヘルメットやゴーグル等を身に着け、加工時の大音量を和らげる耳栓をする。
就業者は男性が多い。技術の育成が必要なことからも就業形態は正社員が大半である。賃金、労働時間等は事業所の規定によるが、日勤が一般的である。
昨今のCADソフトの普及により、図面をメールでやりとりできる、画面上で視覚的に把握できる等の業務効率化が進んだ。しかし、NC工作機械の台頭は大きな潮流であり、特に小規模の事業所において就業者の高齢化等に伴う廃業も少なくない。
将来的には、AIの発達等によるNC工作機械のさらなる技術向上により、汎用工作機械工の働き方が大きく変化する可能性があるが、数値制御ではなし得ない匠の領域において、スペシャリストの希少性は続くものと考えられる。